🔈音は👂聞こえているのに、聞き取れない 5/23 ブレアク・ギハツ勉強会「APD:聴覚情報処理障害とは」を開催しました

5月23日、ブレアク・ブレインアクティベート協会では、栗野翔先生をお招きして、

「聞こえるのに聞けない
〜APD:聴覚情報処理障害とは〜」

というテーマで勉強会を開催しました。

耳は聞こえている。
音も入っている。

けれど、言葉として聞き取れない。
相手の話が、雑音の中に溶けてしまう。
聞いているのに、意味としてつかめない。

そんな困り感について、栗野先生からわかりやすくお話しいただきました。

APDは、一般的に「聴力には大きな問題がないのに、音や言葉を理解することが難しい状態」と説明されます。特に、雑音の多い場所や、複数の人が話している場面、早口の会話などで困難が出やすいとされています。


私たちは、音から言葉を見つけだしている

私たちは日常の中で、音から言葉を見つけだす作業を、瞬時におこなっています。

誰かの声を聞く。
雑音の中から必要な音を拾う。
音のまとまりを言葉として認識する。
言葉の意味を理解する。
相手の気持ちや意図をくみ取る。

それを、いとも簡単に、当たり前のようにしています。

でも、その「当たり前」が難しい人もいます。

「聞いていない」わけではない。
「やる気がない」わけでもない。
「無視している」わけでもない。

ただ、音が言葉として届くまでのどこかで、負担が大きくなっているのかもしれません。


分類するためではなく、分かり合うために

私たちは、APDだ、ASDだ、ADHDだと、苦痛を「分類する」ことを目的にしているわけではありません。

もちろん、名前がつくことで安心することもあります。
説明がつくことで、支援につながることもあります。

でも、それ以上に大切なのは、

「この人は、どこで困っているのだろう?」
「どうしたら、もっと楽に人とつながれるのだろう?」

と考えることだと思っています。

相手との分かり合いにくさ。
伝わらない歯がゆさ。
聞き取れない痛み。
誤解される苦しさ。

その間にある痛みを、私たちは学びと工夫によって、少しずつ愛に変えていけるのではないか。

ブレアクでは、そう考えています。


APDを、大きな座標の中で見る

今回の勉強会では、APDという一つのテーマを入り口にしながらも、私たちはもっと大きな座標の中でこの困り感を見ていました。

聴覚情報処理。
注意。
覚醒水準。
身体のコンディション。
栄養状態。
神経発達。
疲労。
ストレス。
安心感。
人との関係性。

APDは、その大きな地図の中にある、一つの座標位置なのだと思います。

これはAPDを軽視するという意味ではありません。

むしろ、ASDもADHDも、発達の困難も、学習の困難も、すべて単独で切り離されたものではなく、その人の身体・脳・環境・経験の中で立体的に起きているものとして見ていきたいのです。


亜鉛とビタミンB6、覚醒水準の話も

打ち合わせの段階では、
「亜鉛やビタミンB6の不足が、聞き取りの困難さに関係する可能性」
についても話題が出ました。

当協会の理事メンバーの中にも、亜鉛やビタミンB6の摂取によって、聞き取りや覚醒感に変化を感じた経験を持つ人がいます。

ビタミンB群や亜鉛は、エネルギー産生や認知機能、疲労感などと関係する栄養素として研究されています。
また、ビタミンB6は神経伝達物質の合成にも関わる栄養素です。

ただし、栄養の話は「これを飲めば治る」という単純なものではありません。特にビタミンB6は過剰摂取による神経症状の報告もあるため、必要に応じて専門家と相談しながら、身体全体を見ていくことが大切です。

また、覚醒水準が低い状態、疲れやすさ、ぼーっとしやすさについて、
副腎疲労、あるいはHPA軸機能の乱れという視点からケアの必要性を感じておられる先生方もいらっしゃると思います。

聞き取りの困難さは、耳だけの問題ではない。
脳だけの問題でもない。
心だけの問題でもない。

身体全体の状態、人との関係、環境との相互作用の中で見ていくことが大切だと感じています。


私自身の経験

私自身も、20代の頃に似たような経験がありました。

居酒屋でお酒を飲むと、相手の声が聞こえなくなるのです。

音は聞こえている。
目の前で相手が話していることもわかる。

でも、周りの雑音にかき消されて、言葉として聞き取れない。

聞き返すこと自体が申し訳なくなって、わかったふりをする。

そんなことがありました。

今は、ビタミンB6や亜鉛を意識するようになってから、そういう困り感はほとんどありません。


栗野翔先生の「音は聞こえるのに聞き取れない」を視聴したい方へ

お申込みリンク https://square.link/u/2EPHKd7k

また、今回の勉強会に参加された方で、
栗野先生の資料をご希望の方は、アンケートへのご回答をお願いします。

アンケート回答期限は、6月7日(日)までです。

皆さまからいただくご感想や気づきも、今後の学びの場づくりに活かしていきます。


お智慧を分かち合う場に感謝して

今回の勉強会は、APDという一つのテーマを通して、

「聞こえない」のではなく、
「聞き取るために、どんな機能が働いているのか」

「困った人」ではなく、
「どこで困っている人なのか」

「分類」ではなく、
「理解と支援」

へと視点を広げる時間でした。

栗野先生からいただいたお智慧。
参加者の皆さまの経験。
理事メンバーの実感。
それぞれが持っている知識と身体感覚。

そのすべてが重なって、APDという座標に、色と奥行きが生まれていくように感じました。

人と人の間にある痛みを、
学びと工夫とケアによって、愛に変えていく。

ブレアクは、これからもそんな学びの場をつくっていきたいと思います。

皆さまのご参加、そして栗野先生の貴重なご講義に、心より感謝いたします。

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